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第五回 読売セルフメディケーション講座
「自分の体のメッセージ 聞こえますか?」
そのくしゃみ、花粉症? あなたに忍び寄るアレルギー
2005年12月4日(日)13:30〜16:40
読売新聞東京本社ビル 9階大会議室にて開催
共催:日本大衆薬工業協会・読売新聞社

2005年12月4日、読売新聞東京本社大会議室にて「第5回読売セルフメディケーション講座“そのくしゃみ、花粉症? あなたに忍び寄るアレルギー”」が開催されました。約300名の参加者は、花粉症の予防法や大衆薬を使った症状の緩和法について、これから到来する花粉シーズンを前に、すぐに役立つ知識を学びました。また、「YES」「NO」と書かれたうちわを使い、来場者もパネルディスカッションに参加。盛況のうちに幕を閉じました


花粉が舞う前に知っておきたい、アレルギーの基礎知識花粉症とさよならするために、今からできる対策を
社会福祉法人同愛記念病院 アレルギー・呼吸器科部長 佐野 靖之氏
年々、増え続ける
アレルギー患者
私は二十年にわたって、アレルギー患者を診てきて、年々アレルギー性の病気になる人が増えたと実感しています。平成十五年度に行われた厚生労働省の調査では、国民の三人に一人は何らかのアレルギー症状を持っていると報告されました。
 アレルギー性の病気が増えたのは、大気の汚染や食生活の変化、一軒家からマンションへ変化した家屋構造などの要因が考えられます。さらに、家庭や学校・職場における精神環境の悪化も見逃せません。

佐野 靖之氏

アレルギー症状は
人によって異なる
アレルギー性の病気には、皮膚や呼吸器、目や鼻に症状が出るものがあります。皮膚ならじんま疹、呼吸器なら気管支喘息、さらに花粉シーズンには鼻や目に症状が出る花粉症など、人によってさまざまです。
 また、アレルギー性の病気は気管支喘息とアトピー性皮膚炎、花粉症などが合併して、数十年かけて次第に悪化するケースなどもあります。

花粉症は、ある日
突然に発症する
花粉症とは、スギやヒノキ、カモガヤやブタクサ、シラカバなど植物の花粉によって起こるアレルギー性の病気です。花粉が舞うシーズンになると鼻や目に症状が表れて、シーズンが終わると消えていきます。
 二〇〇五年春に初めて花粉症を経験した人も多く、前年に比べて花粉飛散量が二十倍であったことがその要因と考えられます。また、花粉の多さだけではなく、疲れたときやストレスを感じたときにも、花粉症になりやすい傾向があります。

軽い鼻炎症状から
鼻閉へ進むことも
花粉症の症状で最も多いのは「アレルギー性鼻炎」です。花粉が鼻や目の粘膜につくと、粘膜のなかから知覚神経を刺激する物質が放出され、くしゃみや鼻水、かゆみなどを引き起こすものです。
 さらに、鼻づまりなどの鼻閉へ進むと、熱っぽかったり、集中力に欠けたり、いらいらしたりと、日常生活に支障をきたす症状へ発展します。

気になる花粉症の
治療最前線とは?
 花粉症の治療法として一般的なのは、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤、ステロイド剤などの薬を使った治療法で、医師に処方される薬と、薬局などで購入する大衆薬の二種類に分かれます。医師に処方される薬のなかには、症状が出る二週間前から予防的にのむものもあります。
 近年、注目を浴びている治療法としては、体内に免疫をつくる「減感作療法」です。また、鼻づまり症状の強い人は鼻の粘膜を切除する「手術療法」もあります。
 これらの治療法のなかで、花粉症が完治する可能性があるのは、減感作療法です。しかし、完治しない人もいたり、治療期間が長かったりと、花粉症の治療は発展途上にあるといえるでしょう。

今年こそ花粉症と
さよならしよう
 花粉症は突然に症状が出てきます。そのため、自分がどの程度のアレルギー症状を持っているかの検査を受けることも予防につながるでしょう。
 また、花粉を体内に取り込まないために、マスクやサングラスは必須です。さらに、花粉を落とす鼻洗浄器や、炎症を起こしている鼻や喉を加湿・加温するスチーム吸入器など、便利な製品が続々と登場しています。
 さらに、花粉を浴びないためには花粉飛散情報を確認しながら、飛散量が多い日の外出は避けましょう。花粉は風が強い日や湿度が低くて乾燥した日、雨が降った翌日で晴れた日などに飛散量が増えます。
 また、栄養バランスのとれた食生活を心がけ、ストレスや寝不足を避けることも、花粉症を予防する大切な対策です。
 これからの花粉シーズンを快適に過ごすために、今からできることを始めましょう。


花粉が舞う前に知っておきたい、アレルギーの基礎知識花粉症とさよならするために、今からできる対策を
社団法人東京都薬剤師会 常務理事 粟野 信子 氏
症状によって
使い分ける大衆薬
 みなさんは、花粉などによるアレルギー症状に効くお薬を使っていますか? 重い症状であれば医師の診察を、軽い症状であれば、薬局等で大衆薬を購入して症状を緩和される方が増えています。
 アレルギーのお薬には、内服薬や点鼻薬、点眼薬などのタイプがあります。これらのお薬を症状により使い分けると、緩和されて楽になります。
 また、アレルギー大衆薬に入っている成分には抗ヒスタミン剤や抗コリン剤、血管収縮剤や消炎酵素剤などの種類があります(図1参照)。

粟野 信子 氏

アレルギー薬の
安全な使い方は?
 花粉などによるアレルギー症状が出たときは、薬局・薬店でご相談ください。薬剤師は「鼻水と鼻づまりではどちらがつらいですか?」「いま、他にのんでいるお薬はありますか?」といった質問をします。その答えによって、鼻水がつらい方には鼻水を抑える効き目を持つ「ベラドンナ総アルカロイド」が含まれたお薬を選ぶなど、あなたに合ったものをお薦めしてます。薬剤師がお伝えするさまざまな情報は、あなたの症状をもっと緩和するために、重要な役割を果たしています。

花粉症を予防する
生活習慣の六ヶ条
 花粉症を予防するために役立つ六ヶ条をご紹介しましょう(図2参照)。基本的には、なるべく花粉にさらされない環境づくりと、免疫力を高める基礎体力づくりが基本です。花粉症は早めに対策することによって、症状を軽く抑えることもできます。

かかりつけ薬局を
お持ちですか?
 いつも相談するかかりつけ薬剤師がいると、お得なことがたくさんあります。例えば、過去に副作用の出たお薬を除いて薦めるなど、かかりつけ薬局の薬剤師は安全にお薬をのむための情報を提供します。
 かかりつけ薬局と上手に付き合うために、ぜひ「お薬手帳」を持ちましょう。そこには、これまであなたがのんだお薬の情報が記載されており、医師の診察を受ける際にも役立ちます。
 薬剤師や医師は、みなさんの「元気になりたい」という気持ちもサポートするために、さまざまな情報を提供しています。どうぞお気軽にご相談ください。
パネルディスカッション 家族で始める!アレルギーのセルフメディケーション


パネルディスカッション 家族で始める!アレルギーのセルフメディケーション
佐野氏、粟野氏、山田氏の三名を招いたパネルディスカッションでは、来場者も参加しながら、お薬を安全に使うためのQ&Aを実施しました。
●パネリスト
社会福祉法人同愛記念病院 アレルギー・呼吸器科部長 佐野 靖之氏
社団法人東京都薬剤師会 常務理事 粟野 信子氏
日本大衆薬工業協会 副会長 山田 邦雄氏

●コーディネーター
キャスター 松田 輝雄氏

山田 邦雄氏

松田 輝雄氏

Q お薬をのむタイミングは?
A 花粉などによるアレルギー症状は、悪化させないためにも、我慢しないで早めにお薬をのみましょう。(粟野氏)。
Q 花粉症と風邪の見分け方は?
A 花粉症は鼻や目に症状が表れることが多く、風邪やインフルエンザは喉の痛みや発熱の症状が多くみられます(佐野氏)。
Q 医師からのお薬と大衆薬の違いは?
A 大衆薬は、鼻や目など複数の症状がある場合にさまざまな成分が効きめを発揮します。また、安全性の高さも特徴です(山田氏)。
Q マスクの選び方を教えて!
A 花粉シーズンは必ずマスク着用を。マスクは洗濯して清潔に。花粉サイズ以下の10ミクロンを目安に選びましょう(粟野氏)。
Q 大衆薬の注意書きは読むべき?
A 添付文書には、お薬を安全にお使いいただくための情報や、症状を緩和するヒントが満載です。必ずお読みください(山田氏)。
Q 大衆薬の情報を知りたい!
A 日本大衆薬工業協会のホームページに、大衆薬の情報が検索できるページをご用意しています(山田氏)。
Q 近所にある薬局を調べたい!
A 東京都の薬局を探すなら、東京都薬剤師会の「薬局案内」へ。他地域の方は、最寄りの薬剤師会にお問い合せください(粟野氏)。「薬局案内」 http://www.toyaku.or.jp/pharmacy/
Q セルフメディケーションとは?
A 大衆薬を使ったり、生活習慣を改善したり、自分で自分の健康をつくることです。病気になる前の予防を大切に(山田氏)。
 

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