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第6回 読売セルフメディケーション講座 
めざそう!こころとからだの健康美人
プレ更年期からのセルフケア
2006年10月15日(日)14:00〜16:00
津田ホール(東京・千駄ヶ谷)にて開催
共催:日本大衆薬工業協会 読売新聞社
後援:厚生労働省

柔らかい日差しに恵まれた暖かな秋の一日、「第6回読売セルフメディケーション講座」が開催されました。
「プレ更年期」というテーマに大勢の300名を越す参加者が訪れ、セルフメディケーションに役立つ知識を学びました。会場内には家族ぐるみで健康づくりに向き合う熱心なご夫婦の姿も。キャスター・松田輝雄氏(元NHKアナウンサー)の軽妙なトークで講座は楽しく進められ、あっという間の2時間でした。


花粉が舞う前に知っておきたい、アレルギーの基礎知識花粉症とさよならするために、今からできる対策を
厚生労働省 医薬食品局総務課薬事企画官 関野 秀人氏
医薬品は、体の外から内側に取り入れるものですので、何らかの形で体に作用を及ぼします。もちろん、人に対するベネフィット(利益=効果)がリスク(不利益=副作用)を上回るものだけが医薬品として認可されていますが、きちんと使い方を守らないと効果が十分に発揮されませんし、リスクも高まってしまいます。お薬は必要なときに必要な量だけ、正しく使うことが大切です。

薬局・薬店で販売される大衆薬(一般用医薬品)については、2009年から作用の程度によって3つに区分されることになりました。最もリスクの高い群のお薬については、消費者の方からの質問がなくても、薬局・薬店で薬剤師さんがきちんと説明をした上で販売するようになります。もちろん、消費者の側から相談や質問があれば、どの区分のお薬であっても相談に応じるよう義務づけていく予定です。
 
小説の中のプレ更年期 不快な症状、一人で悩まないで
女性成人病クリニック 院長 村崎 芙蓉子氏
“プレ更年期”とは
女性が閉経を迎える50歳(平均)の前後5年間を「更年期」と呼んでいます。しかし、一般的に40代半ばを過ぎると卵巣から分泌される女性ホルモン(エストロゲン)の量が減り始め、150pg/mlから閉経後は30 pg/ml以下へと減少していくため、ほてりやむくみ、不眠といったさまざまな症状が現れるようになります。そこで、この30代後半から50歳前後までの、更年期に向かう前段階を「プレ更年期」と考えるようになりました。

年齢を問わず起こるPMS
実は、月経中も女性ホルモン(エストロゲン)分泌が低下しています。月経中に不快な症状が起きやすいのはそのためです。また、月経前にもホルモン分泌が変わるため、頭痛、肩こり、むくみ、疲れ、冷え、いらいら感、不安感に襲われて集中できないといったPMS(月経前症候群)の症状が出てきます。特に抑うつ気分が強く出る場合は、PMDD(月経前不快気分障害)と呼んでいます。こうした症状は、基本的にはプレ更年期や更年期の症状とほぼ同じだと言えます。

一人で悩まず、専門家に相談を
女性作家の直木賞や芥川賞受賞年齢は、約50%が30代です。女性にとってプレ更年期は創造的、精力的に仕事ができる、最も充実した時期なのです。しかし、作品や日記を読むとPMSに悩まされていたのではなかったか?と思われることもあります。例えば、樋口一葉の頭痛は有名ですが、箱型の固い枕が原因と思われる「緊張型頭痛」であったとする説と、月経が関与する「片頭痛」であるとする説があります。私はこれをPMSという視点でとらえてみては、と考えています。 今は、PMSを含めたプレ更年期や更年期の症状について、医師に相談することができますし、お薬で治療することもできるようになりました。一人で悩まず、ぜひ専門家に相談して下さい。


パネルディスカッション 情報とセルフメディケーション
パネリスト コーディネーター
村崎 芙蓉子氏
女性成人病クリニック 院長
宮原 富士子氏 
ケイ薬局/薬剤師
三輪 芳弘氏  
日本大衆薬工業協会 副会長
松田 輝雄氏  
元NHKアナウンサー


第2部のパネルディスカッションでは、各パネリストから、
情報をうまく使って上手にセルフメディケーションするためのアドバイスをいただきました。


セルフメディケーションとは(三輪氏)
「セルフメディケーション」とは、薬局・薬店で購入できる大衆薬を使って、健康管理や病気の予防、ケガの手当てなどを自分自身で行うことを言います。しかし自分だけで判断し、症状に適していない薬を用いれば症状が悪化することもありますので、必ずかかりつけ薬局の薬剤師さんや、かかりつけ医など専門的な知識をもったアドバイザーに症状を伝え、相談して買うようにして下さい。相談の際には具体的な症状、その程度、他に飲み合わせている薬やサプリメントを伝えるとよいでしょう。

薬剤師の仕事は「医療情報の提供」(宮原氏)
日本の女性は、体に不調があると、まず相談する相手は「家族」や「友人」。私たち薬剤師に健康相談をする人はまだまだ少ないのですが、薬剤師は薬を売るだけでなく、プレ更年期以降の方のさまざまな相談を受けられるよう、月経トラブルや尿失禁についても勉強会を繰り返し行って努力しています。患者さんの相談に乗り、「こういう専門の医師にかかるとよい」と受診を勧告することも大切な役割であり、多岐に渡って地域の健康管理を支えるゲートキーパーの役割を果たしています。

今、薬剤師の業務はお薬の「販売業務」から、医療の情報を提供する「サービス業務」へと大きな転換期を迎えています。身近に、医療情報を提供できる薬剤師を見つけて下さい。

自分の健康をチェックすることも大切(村崎氏)
自分自身の体の状態を知っておくことが大切です。更年期症状が不安なら、「プレ更年期ドック」「更年期ドック」などを利用するという方法もあります。どちらも血液と骨の簡単な検査ですが、大切なのは受診する時期。月経中は女性ホルモンが低下していますので避け、月経と月経の間に受診するようにして下さい。


大衆薬活用講座 どんな痛み?じょうずに伝えて症状に合わせたセルフメディケーションを
ケイ薬局 薬剤師 宮原 富士子 氏
どんなときに大衆薬を使うの?
大衆薬は、通常、病気のかかり始めに用います。病院に行くほどではない体調のくずれや初期の風邪、軽い頭痛、食べすぎ、下痢などの時に用いますが、通常1箱に3〜4日分しか入っていません。これで症状が改善されない場合は医師に相談して下さい。
大衆薬の買い方のポイントは?
薬局・薬店で伝えてほしいことは、

 1. 症状(いつから?いつ?どんなふうに?)
 2. アレルギーや副作用の経験
 3. 他に使用している薬
 4. 妊娠の有無


の4つです。 特に1. の症状を的確に伝えることはとても大切です。たとえば、痛み。ただ「お腹が痛い」ではなく、「食事のあとに、お腹がパンパンに張ったように痛む」というように伝えれば症状に合った薬を買うことができます。 風邪にも、発熱、鼻汁、のどの痛み、咳などさまざまな症状がありますが、症状によってお薬は違います。鼻汁がどんな色をしているかもとても重要な情報です。また、38度以上の高熱が出ているような場合はインフルエンザの可能性があるので、すぐに医師の治療を受けたほうがいいでしょう。

「おくすり手帳」を活用しましょう
医師からもらった処方薬と大衆薬との飲み合わせによるトラブルを回避するためには「おくすり手帳」が役に立ちます。「おくすり手帳」には処方薬だけでなく、飲んでいる大衆薬やサプリメントについても書き込むようにしましょう。薬剤師に相談して購入した大衆薬がどうだったか、自己観察した結果も書き込んでまた薬局で伝えておくとよいでしょう。
また、女性の場合、日ごろから月経や排尿の記録をつけるなど「セルフモニタリング」を行っておけば、いざ体のトラブルで医師の診察を受ける際に大変役に立ちます。 自分を守れるのはあなた自身だけ。自分自身を大切にケアするために、ぜひこうしたツールを活用して下さい。

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